10日前場の香港株式市場で、ハンセン指数は5営業日続落。前場終値は前日比1.14%安の26447.86ポイントだった。中国企業指数は1.20%安の9415.73ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で1803億2000万HKドル。
ハンセン指数は20日移動平均線(前引け時点で26594.34ポイント)を割り込んで寄り付き、おおむね下落率1%前後で推移。前日の米株式相場が下落した上、貿易を巡る米国と中国の関係悪化が警戒されたもよう。今月末に韓国で行われる見込みの米中首脳会談を前に、中国商務省が9日、一部のレアアースと関連技術の輸出規制を発表。米運輸省は同日、中国の航空会社が米国との往復便でロシアの領空を飛行することを禁止する提案を公表した。トランプ米大統領は習近平国家主席との会談で大豆問題を提起する意向を改めて示し、貿易関係が改善されなければ、中国からの輸入の大部分を停止する可能性があると警告した。
個別では、大型ネット株のアリババ集団(
09988)とテンセント(
00700)が売られ、相場の重荷となった。半導体受託製造のSMIC(
00981)、中国検索大手の百度(
09888)、医薬品受託開発の薬明生物技術(
02269)は大幅に続落。金鉱大手の紫金鉱業集団(
02899)、ショート動画プラットフォームの快手科技(
01024)も安い。半面、香港不動産開発の恒隆地産(
00101)、生保大手の中国人寿保険(
02628)、ビール大手の華潤ビール(
00291)、通信キャリアのチャイナ・テレコム(
00728)がそろって続伸した。