香港地場系大手行、ハンセン銀行(
00011)は9日朝方、筆頭株主のHSBC(
00005)が提案した非公開化計画を発表した。HSBCはほかの株主からハンセン銀行の株式を現金ですべて買い取り、ハンセン銀行の上場を廃止する。1株当たり買取価格は155HKドルで、8日終値の119HKドルを30.3%上回る水準。
非公開化計画は香港の法律に基づく「スキーム・オブ・アレンジメント」の方式で行う。法院会議と臨時株主総会で計画の承認を求める。
ハンセン銀行は1933年に設立。HSBCは、香港に深く根を下ろしてきたハンセン銀行の百年近い伝統を高く評価している。ハンセン銀行の伝統、ブランドイメージ、独自の企業文化は重要な競争優位性であると位置づけ、今後も香港銀行業条例に基づき独立して取得した銀行免許を維持し、企業統治、ブランド、独自の市場ポジション、店舗網をそれぞれ独立して運営する方針を示した。