2025-04-09 |
香港/業界動向/電子・IT |
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1−3月期の世界PC出荷数4.9%増、レノボグループがシェア拡大=IDC
米IDCが8日発表した2025年1−3月期の世界パソコン出荷数(デスクトップ、ノートブック、ワークステーションなどの従来型PC)速報値は前年同期比4.9%増の6320万台だった。25年通期については、パソコン業界で追い風と逆風が交錯し、先行きが不透明で需要予測は困難だとした。
1−3月期の企業別出荷ランキングは、中国のレノボグループ(
00992)が前年同期比10.8%増の1520万台となり、首位を守った。市場シェアは22.8%から24.1%に拡大。2位の米HPは6.1%増の1280万台、3位の米デル・テクノロジーズは3.0%増の960万台となり、伸び率が1桁台にとどまった。半面、4位の米アップルは14.1%増の550万台、5位の台湾エイスースは11.1%増の400万台を出荷し、伸び率はレノボグループを上回った。
IDCのリサーチ担当バイスプレジデント、Jean Philippe Bouchard氏は「今年第1四半期の市場には、明らかに需要の先食いがあった。ベンダーとエンドユーザーの双方が、米国の関税発動に伴う打撃に対応したためだ」との見方を示した。その上で「ビジネス需要は第1四半期も堅調だったが、米政権が4月2日に発表した追加関税の影響でパソコン市場に直接的なインフレ圧力がかかるおそれがあり、年内はIT投資が遅延しかねない」と述べた。