JPモルガンは最新リポートで、中国発の大規模言語モデル「DeepSeek」関連で6つの投資分野を勧めた。【1】クラウドプラットフォーム、【2】アプリケーションソフトウエア、【3】エッジデバイス(ネットに接続された末端の機器)、【4】エッジAI(エッジデバイスに搭載されたAI)用の電子部品、【5】半導体、【6】垂直応用。これを踏まえ、香港上場株ではアリババ集団(
09988)、テンセント(
00700)、金蝶国際ソフト(
00268)、小米集団(
01810)、康方生物科技(
09926)、信達生物製薬(
01801)の6銘柄をトップピックに選定。投資判断はいずれも「オーバーウエート」とした。『格隆匯』が13日伝えた。
JPモルガンは、DeepSeekの登場でAI産業がこれまでのインフラ投資と資本的支出の競争から応用にシフトし、今後は応用や商業化で多くのチャンスが訪れると予想。AIが中国でクラウドコンピューティングプラットフォームが普及する新たなけん引役となり、消費者や事業者の利用がともに増えるとの見方を示した。中国本土ではアリババ集団とテンセント、華為技術(ファーウェイ)がそれぞれ運営する3つのクラウドプラットフォームは2024年7−9月期で市場シェアが70%に達しており、3大通信キャリアではチャイナ・テレコム(
00728)のクラウド市場シェアがもっとも大きいと指摘した。
また、低コスト高効率のAIインフラの普及でAI機能を組み入れたソフトウエアが成長軌道に戻るとみて、金蝶国際ソフトを選好。エッジデバイスでは小米集団を選好したほか、垂直応用では自動運転、医薬品開発、ロボットなどの産業を有望視し、康方生物科技と信達生物製薬を選好した。