12日の香港市場で、不動産開発大手の万科企業(
02202)が後場に急伸。株価は日本時間午後4時48分現在、前日比16.54%高の6.34HKドルで推移している。中国政府が同社に債務返済の資金を供給する計画を検討中と伝わり、買いが膨らんだもよう。
万科企業が今年の返済に必要な資金は500億元不足しているとされる。事情を知る関係者によると、当局が検討している計画の下、約200億元に上る専項債(インフラ建設資金などを調達する特別債)の発行枠を地方政府に割り当て、万科企業から売れ残った物件や未開発の用地を買い取らせるもよう。万科企業は受け取った代金を年内の債務返済に充てるという。香港経済紙『信報』が12日、外電を引用する形で伝えた。
消息筋はさらに、万科企業と子会社が債務返済を目的とする新規社債の発行や銀行融資なども認められる見通しだを示した。ただ、現時点では万科企業による新たな起債の動きは確認されていない。