11日の香港市場で、ハンセン指数は4営業日ぶりに反落。終値は前日比1.06％安の21294.86ポイントだった。中国企業指数は1.31％安の7842.72ポイント。メインボードの売買代金は概算で2196億1000万HKドル。

　ハンセン指数は高く寄り付いたものの、ほどなくして前日終値を割り込み、その後はマイナス圏でもみ合った。前日まで指数が3営業日続伸し、終値ベースで昨年10月7日以来およそ4カ月ぶりの高値を更新した後とあって、利益確定売りが優勢。トランプ米政権による追加関税の拡大への警戒感も重荷。トランプ米大統領は10日、鉄鋼・アルミニウム製品に対する25％の追加関税を全ての輸入品に適用するための大統領令に署名し、同様の措置を自動車や医薬品、半導体にも適用する考えを示したと伝わった。

　ハンセン指数構成銘柄では、自動車メーカーの吉利汽車（00175）が10％超、理想汽車（02015）が5％超の下げ。同業のBYD（01211）が高度運転支援システム「天神之眼」を全シリーズに搭載すると発表したことを受け、業界競争のさらなる激化が懸念されたもよう。BYDは0.73％安で終えた。このほか、太陽光発電用ガラスメーカーの信義光能（00968）、ボトル入りウオーターの農夫山泉（09633）、医薬品ネット通販の京東健康（06618）、半導体受託製造のSMIC（00981）などの下げが目立った。半面、先進運転支援システム（ADAS）の普及で恩恵を受けそうな舜宇光学科技（02382）、BYDエレクトロニック（00285）が高い。教育関連サービス事業者の新東方教育科技（09901）、産金大手の紫金鉱業集団（02899）、国際金融株のHSBC（00005）なども買いを集めた。

　ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は2.73％安の5142.31ポイントと4営業日ぶりに反落。小鵬汽車（09868）、ビリビリ（09626）、京東健康、理想汽車が下落率上位。上昇したのは金蝶国際ソフト（00268）、舜宇光学科技、BYDエレクトロニック、東方甄選（01797）の4銘柄のみだった。