中国の不動産大手、万科企業(
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担保として万科企業は保有する上場子会社、万物雲空間科技(
02602)の株式2億1200万株(直近30営業日平均価格に基づき約40億元相当)を深セン市地鉄集団に差し入れた。
万科企業は同株主から融資を取得することが最良の資金調達手段と説明。利率が市場金利や金融機関の貸出金利を下回っているほか、LTV(Loan to Value、担保資産に対する融資の割合)が約70%で、以上の一般的な水準である30−60%を上回っているとした。