5日の香港株式市場で、ハンセン指数は反落。終値は前日比0.93%安の20597.09ポイントだった。中国企業指数は1.01%安の7566.27ポイント。メインボードの売買代金は概算で1922億1000万HKドル。
ハンセン指数は続伸して寄り付いた直後、下げに転じた。中国と米国の貿易摩擦が激化するリスクが意識され、投資家が運用リスクを回避する姿勢を強めた。前日は終値ベースで昨年11月7日以来およそ3カ月ぶり高値を更新しただけに、利益確定売りも相場の重荷。また、中国が金融緩和を進めにくくなるとの観測も投資家心理を悪化させたもよう。シティグループは最新リポートで、トランプ米政権の下で米ドル高が進行すれば、人民元相場の下落を懸念した中国政府が金利や預金準備率の引き下げを4−6月期に先延ばしする可能性があるとの見方を明らかにした。
ハンセン指数構成銘柄では、ボトル入り飲料水大手の農夫山泉(
09633)、ニット衣料大手の申洲国際集団(
02313)、オンライン旅行会社のトリップ・ドットコム(
09961)が大幅に反落。香港商業不動産の九龍倉置業地産(
01997)、乳業大手の中国蒙牛乳業(
02319)、新興電気自動車メーカー理想汽車(
02015)も売られた。半面、パソコン大手のレノボグループ(
00992)、海運大手の東方海外(
00316)、自動車販売の中升集団(
00881)が大幅高だった。
ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は0.95%安の4930.20ポイントと反落した。ライブコマースの東方甄選(
01797)の下げがきつい。トリップ・ドットコムと同業の同程旅行(
00780) もそろって売られた。一方、ショート動画プラットフォームの快手科技(
01024)、オンライン読書サービスの閲文集団(
00772)、スマートフォン部品・受託製造のBYDエレクトロニック(
00285)が高い。