野村インターナショナルは最新リポートで、中国の不動産大手、万科企業(
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野村は、万科企業が政府から十分な支援を受け、不動産販売が徐々に回復し、経営状況が改善した場合、今回の経営陣の辞任は3年超にわたる不動産業界の流動性リスクの収束を意味することになると予想。今回の一件で投資家はさほど大きな影響を受けていないことから、不動産関連企業の株価は短期的に反発が期待できるとした。一方、個別銘柄では貝殻控股(
02423)を選好しており、投資判断を「買い」に設定した。