モルガン・スタンレーは最新リポートで、中国インターネットサービス大手、テンセント(
00700)の目標株価をこれまでの570HKドルから550HKドルに引き下げた。ただ、為替レートの変動に基づいた調整が理由で、投資判断は「オーバーウエート」を維持し、同銘柄をトップピックに据え置いた。2023−26年の売上高の年平均伸び率は9%、26年の非国際会計基準(非IFRS)の粗利益率は39%と予想。新たな目標株価は26年の非国際会計基準ベースの予想PER17倍に相当する水準。『AAストックス』が15日伝えた。
モルスタは、テンセントの24年10−12月期業績について、ゲーム収入の加速とフィンテック・事業サービス部門の底打ちが寄与し、売上高が前年同期比9%増と予想。広告部門は2桁の増収を維持すると見込む。また、販管費の抑制も奏功して同期間の非国際会計基準ベースの営業利益は19%増加するとみている。
2024−25年の利益予想はおおむね維持。また、テンセントが24年に1120億HKドルの自社株買いを実施したことに触れ、規模が当初表明していた1000億元を上回ったと指摘した。今後について、対話アプリ「微信(WeChat)」内のオンラインショップ、「微信小店(WeChatショップ)」と人工知能(AI)の応用の拡大が株価支援材料になるとした。
テンセントの株価は日本時間午後3時5分現在、前日比1.60%高の381.00HKドルで推移している。