10日の香港株式市場で、ハンセン指数は5日続落。終値は前日比0.92%安の19064.29ポイントだった。中国企業指数は1.16%安の6898.15ポイント。メインボードの売買代金は概算で1446億9000万HKドル。
ハンセン指数は高く寄り付いた後、前日終値を挟んでもみあったが、ほどなくして下向きに転じ、じりじりと下げ幅を拡大した。終値ベースで昨年9月24日以来、およそ3カ月半ぶりの安値を更新。中国景気の先行きや、中国と米国の対立激化への懸念が根強いなか、中国人民銀行(中央銀行)が公開市場での国債買い入れオペを2025年1月から暫定停止すると発表したことが嫌気された。人民元為替レートの安定と債券利回りの低下を食い止めるための措置とみられるが、市場では利下げの先送りが警戒された。
ハンセン指数構成銘柄では、医薬品ネット通販の京東健康(
06618)、PC世界大手のレノボグループ(
00992)が大幅に反落。スポーツ用品の李寧(
02331)が大幅に続落した。乳製品メーカーの中国蒙牛乳業(
02319)、火鍋チェーンの海底撈国際(
06862)、保険大手の中国人寿保険(
02628)、中国平安保険(
02318)なども下げが目立った。半面、産金大手の紫金鉱業集団(
02899)、半導体受託製造のSMIC(
00981)、医薬品受託開発の薬明生物技術(
02269)、大手光学部品メーカーの舜宇光学科技(
02382)などが買いを集めた。
ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は1.18%安の4260.82ポイントと反落。東方甄選(
01797)、京東健康、レノボグループ、BYDエレクトロニック(
00285)、海爾智家(
06690)が下落率上位。上昇はSMIC、舜宇光学科技、華虹半導体(
01347)、ネットイース(
09999)、理想汽車(
02015)の5銘柄のみだった。