8日の香港株式市場で、ハンセン指数は反落。終値は前日比1.07%安の20728.19ポイントだった。中国企業指数は1.13%安の7461.44ポイント。メインボードの売買代金は概算で2330億9000万HKドル。
ハンセン指数は始値で心理的節目の21000ポイントを回復したが、序盤に下げへ転じた。前日高かった本土不動産株や消費関連株が利益確定売りに押され、相場を押し下げた。中国本土の株安が地合いを悪化させたもよう。米大統領選で勝利したトランプ氏が掲げる関税の引き上げ、減税、移民の入国審査の厳格化が米財政赤字を拡大させ、インフレ圧力が高まるなかで米連邦準備理事会(FRB)が利下げしにくくなるとの懸念もくすぶった。
ハンセン指数構成銘柄では、大型ネット株の美団(
03690)、本土金融株の中国平安保険(
02318)、中国人寿保険(
02628)、招商銀行(
03968)が売られ、相場の重荷だった。不動産開発の龍湖集団(
00960)、中国海外発展(
00688)、華潤置地(
01109)、医薬品ネット通販の京東健康(
06618)も大幅に反落。ネットイース(
09999)はゲーム部門幹部が不正行為の疑いで当局に連行されたと伝わり、大きく売られた。半面、ファーウェイの自動車事業「華為智選」の50近い店舗の経営権を取得したと伝わった中升集団(
00881)が急伸した。自動車メーカーの吉利汽車(
00175)も大幅高。スマートフォン部品メーカーの舜宇光学科技(
02382)は続伸した。
ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は0.20%安の4668.26ポイントと反落。中国ミニブログ大手のウェイボー(
09898)、企業向けクラウドの金蝶国際ソフト(
00268)、ネット損保の衆安在線財産保険(
06060)が売られた。一方、前日に人工知能(AI)搭載の新型セダン「小鵬P7+」を発売した小鵬汽車(
09868)が15%近く上昇した。