8日の香港市場は堅調か。中国の国家発展改革委員会が8日午前に開く記者会見で追加経済対策の状況を説明する予定で、市場では追加の経済対策が発表されるとの期待が高まっている。また、国慶節の大型連休を終えて中国本土市場が1週間ぶりに取引が再開されることもあり、相互取引制度を通じた資金の流入も見込まれる。
ただ、ハンセン指数は前日に終値ベースで2022年2月23日以来およそ2年7カ月ぶりに心理的節目の23000ポイントに乗せており、利益確定の売りが相場の重しとなりそうだ。また、今週は9日に9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨が公表されるほか、10日に9月の米消費者物価指数 (CPI)、11日に9月の米生産者物価指数 (PPI)が発表されるとあって、様子見ムードが強まる可能性もある。
7日のNY株式相場は反落。原油高や米10年債利回りの上昇が続いたことでセンチメントが悪化した。NY原油先物が中東情勢の緊迫化による供給不安から5日続伸して77米ドル台に上昇し、米10年債利回りは先週末の強い雇用統計を受けた大幅利下げ期待の後退で、7月31日以来となる4.0%台に上昇した。投資家の不安心理を示すVIX指数は先週末の19.21ポイントから22.64ポイントに上昇し、8月8日以来の高水準となった。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、美団(
03690)やテンセント(
00700)、HSBC(
00005)が香港終値を上回って引けた半面、アリババ集団(
09988)が下回って引けた。