25日の香港市場は続落スタートか。米株安が嫌気されそうだ。前日のNY市場で決算を発表した大型ハイテク株が急落。売りは他のハイテク株にも広がり、米株相場全体を下押しした。7月のS&Pグローバル製造業PMI速報値が49.5と予想の51.7に反して好不況の分かれ目の50を下回り、景気減速への懸念が意識されたのも投資家心理の悪化につながった。

　足元で中国本土市場が軟調に推移していることも香港市場の地合いを悪化させている。中国共産党の第20期中央委員会第3回全体会議（3中全会）という重要イベントを通過し、市場が期待していた足元の景気減速や不動産不況に対処するための政策方針において新味や具体策がさほど見られなかったことから、材料出尽くし感から売りが続いた。もっとも、上海総合指数が約5カ月半ぶりの安値圏で推移しているとあって、反発に転じれば買いが香港市場にも波及する可能性がある。

　24日のNY市場でダウ平均が501米ドル安と続落。ハイテク株比率の高いナスダック総合指数も続落し、下落率が22年10月以来の大きさとなった。決算が嫌気されたテスラが12.34％安、アルファベットが5.04％％安。メガ・キャップはエヌビディアが6.80％安、メタが5.61％安、マイクロソフトが3.59％安と軒並み大幅安となった。同日の香港株の米国預託証券（ADR）は、大型株ではHSBC（00005）が香港終値を上回った半面、AIAグループ（01299）、テンセント（00700）、アリババ集団（09988）が下回って引けた。