週明け11日の香港株式市場で、ハンセン指数は4営業日続落。終値は前営業日比0.58%安の18096.45ポイントだった。中国企業指数は0.25%安の6298.72ポイント。メインボードの売買代金は概算で1244億8000万HKドル。
ハンセン指数は安く始まった。原油相場の上昇によるインフレ高止まりが米利上げの長期化につながるとの見方から幅広いセクターで売りが優勢となった。朝方にオフショア人民元(CNH)が1米ドル=7.36元台を下回って推移したことも嫌気されたもよう。もっとも、午後にはCNHが7.30元付近まで持ち直し、中国本土相場が一段高となった。ハンセン指数も下げ幅を縮小し、寄り付きで割り込んでいた心理的節目の18000ポイントを回復したものの、終値は8月25日以来およそ2週間ぶりの安値圏となった。セクター別では不動産・建設、公共事業が下げた半面、医療・ヘルスケアと素材が上げた。
ハンセン指数構成銘柄では、中国ネット通販大手のアリババ集団(
09988)が3%超下落し、相場の重荷となった。10日付で会長兼最高経営責任者(CEO)を退任した張勇氏がクラウド事業のトップ職も辞任し、ネガティブサプライズと受け止められた。7日大引け後に2023年6月本決算を発表した新鴻基地産(
00016)は9%超安。香港コングロマリットの新世界発展(
00017)や不動産株の龍湖集団(
00960)と恒基兆業地産(
00012)も売られた。一方、医薬品関連が買いを集め、阿里健康(
00241)、国薬控股(
01099)、京東健康(
06618)、翰森製薬(
03692)、中国生物製薬(
01177)、薬明生物技術(
02269)がそろって大幅に上昇した。
ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は0.21%安の4083.14ポイントと4営業日続落。動画プラットフォームのビリビリ(
09626)、中国ミニブログ大手のウェイボー(
09898)の下げがきつい。半面、画像認識システムのセンスタイム(
00020)、ヘルステックの平安健康医療科技(
01833)が買われた。