シティグループは最新リポートで、中国当局が打ち出した資本市場活性化の3措置について、証券取引印紙税の引き下げが短期的にはA株の取引量を増やす効果的な措置で、本土の証券会社にとってプラスに働くとの見方を示した。印紙税税率が0.05％引き下げられたことで、A株投資家の総取引コストは35−40％低下し、全体の減税額は年間1380億元に上るとの試算を示した。『香港経済日報』が29日伝えた。

　シティは、印紙税引き下げの効果が15営業日後にピークを迎え、6カ月後には消失すると予想。このため、印紙税の引き下げだけではA株市場を長期的に支えられず、市場の浮揚を図るにはより多くの措置が必要との見方を示した。また、当局が投資需要の拡大に向け、私募ファンドや、証券会社、保険・養老基金など長期投資家の株式投資を促すと予想した。

　個別銘柄について、中国国際金融（03908）と華泰証券A株（601688）をトップピックに選定。中信証券（06030）や、中国銀河証券（06881）なども有望視するとした。