中国国際金融(CICC)は最新リポートで、広州市政府系の不動産会社、越秀地産(
00123)の投資判断を「アウトパフォーム」に維持し、目標株価を10.10HKドルから11.65HKドルに15%引き上げた。既存株100株当たり30株の新株予約権を株主に与えるライツイシューが応募超過となり、正味で83億HKドルを調達したことを評価した。『信報』が9日伝えた。
CICCは、不動産不況のなかで越秀地産の株価はライツイシューを発表した4月20日以降に累計28%下落したと指摘。ただ、すでに株式希薄化の影響は十分に消化され、現在株価は2023年予想PER6.6倍、24年予想PER6.4倍に相当するとした。さらに、越秀地産は広州市政府系国有企業の傘下にあり、財務内容が健全で保有する土地が豊富なことから、長期的には同社の売上高と利益の伸びは同業を上回る見通しだとした。ライツイシューによって今年は土地の取得が拡大し、将来の増収につながるとみている。
CICCは越秀地産の今年の予想利益を据え置いたが、物件引き渡しペースを見直した上で、来年の予想利益を6%上方修正して48億元とした(前年実績比11%増)。
越秀地産の株価は日本時間午後4時58分現在、前日比0.22%安の9.25HKドルで推移している。