2023-01-13 |
香港/業界動向/電子・IT |
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中国政府、アリババとテンセントの子会社「黄金株」取得を計画か=FT
英紙『フィナンシャル・タイムズ』電子版は13日、中国政府が自国インターネット大手に対する監督強化のため、アリババ集団(
09988)やテンセント(
00700)の国内子会社の「黄金株」取得に動いていると報じた。中国の国家インターネット情報弁公室(CAC)が設立した投資ファンドが4日、広州市のアリババ集団子会社の株式1%を取得しており、消息筋によればこれが「黄金株」だという。
消息筋は、CACが株式を取得した狙いは、アリババ集団傘下の動画配信サービス「優酷(Youku)」とブラウザーを提供する「UCWeb」に対する監督強化だとした。ただ、中国政府がこれまで取得した黄金株を通じて行使できる権限の詳細はほとんど明らかになっていない。一方、中国当局がテンセントの黄金株を取得する計画は議論を進めている段階だが、中国本土で事業を行う子会社の株式が対象になるようだと消息筋は語った。
中国政府は、TikTokを運営する北京字節跳動科技(バイトダンス)などの大型ネット企業の中核事業会社に少額出資しており、この仕組みの下、中国共産党が国内でコンテンツを発信できる企業の経営に深く関われるようにしている。政府の持ち株比率は通常1%程度で、経営上の重要決定を左右できる「黄金株」として機能する。中国では「特殊管理株」と呼ばれ、2015年以降、当局が民間のニュース・コンテンツ配信会社に影響力を行使する手段として使われている。