9日の中国本土株式市場で、上海総合指数は4営業日続伸。終値は前日比0.32%高の3247.43ポイントだった。深セン成分指数は0.24%高の12331.09ポイントと4営業日続伸した。上海、深セン両市場の売買代金は概算で9530億300万元だった。
上海総合指数は小安く始まったものの序盤に上げへ転じ、終値ベースで1日以来ほぼ1週間ぶりの高値を付けた。中国の産業政策の恩恵が期待できるエネルギー関連銘柄が買いを集め、相場を押し上げた。もっとも、中国景気の減速懸念がくすぶるなかで上値は伸び悩んだ。中国南部の海南省を中心に新型コロナウイルスの新規感染者数が増えたことで、消費や経済活動への影響が警戒された。7月の中国物価統計の発表をあすに控え、結果を見極めたい投資家は積極的な売買を見送ったもよう。
セクター別では、石炭が全面高のほか、太陽光・風力発電設備、ガス、電池素材も高い。一方、医薬品やゲーム、農林水産業、自動車が売られた。
A株市場では、前日安かった中国旅遊集団中免(
601888)、中国国際航空(
601111)、TCL中環新能源科技(
002129)が買い戻された。酒造の張裕ワイン(
000869)と北京燕京ビール(
000729)、小売りの蘇寧易購集団(
002024)と永輝超市(
601933)も高い。半面、医薬品株の下げが目立ち、江蘇恒瑞医薬(
600276)、上海復星医薬(
600196)、華潤三九医薬(
000999)、東阿阿膠(
000423)がそろって売られた。豚肉大手の牧原食品(
002714)、自動車メーカーの重慶長安汽車(
000625)の下げがきつい。
上海B株指数は0.27%高の304.52ポイントと3営業日続伸。深センB株指数は0.46%安の1255.89ポイントと4営業日ぶりに反落した。