2022-07-29 |
中国/政策/その他 |
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米中首脳が電話協議、台湾問題などで意見交換
バイデン米大統領と中国の習近平国家主席は28日、電話で協議した。中国国営新華社によると、両首脳は台湾問題などの両国関係について率直に意見を交換した。習近平氏は、「一つの中国」の原則は米中関係の政治基盤だと指摘。台湾の独立や外部勢力の干渉に断固として反対し、いかなる形式であれ、台湾独立勢力のための空間は残させないと表明した。
「台湾問題に関する中国政府と中国人民の立場は一貫しており、中国の国家主権と領土保全を断固として維持することが、14億人を超える中国人民の確固たる意志だ。民意に違うことはできず、火遊びは必ず自身を焦がす。 米国側がこの点をはっきり見て取るよう希望する」と習氏は述べた。
米ホワイトハウスは28日の声明で、両首脳が台湾問題について「常にそうしてきたように、相違がある部分を議論した」と発表した。バイデン氏は米国の台湾関係法や米中の三つの共同コミュニケなどに沿って「一つの中国」政策を堅持すると表明。同時に習氏に対し、米国は一方的な現状の変更に反対し、台湾海峡の平和と安定の維持に関わると強調した。
ホワイトハウスによると、両首脳は台湾問題のほかに、気候変動や衛生保健、麻薬などの両国が協力できる分野について詳細な議論を行った。また、ロシアによるウクライナ侵攻と世界に与える打撃について意見を交換した。米国が中国製品にかける輸入関税については、バイデン氏が中国側の不公正な経済慣行を問題視していると習氏に説明したものの、今後取り得る具体的な措置は議論しなかった。電話協議の時間は2時間20分に及んだ。
新華社によると、習氏は中国と米国がマクロ経済政策で協調するべきだとして、グローバル産業サプライチェーンの安定維持や、世界のエネルギーと食糧の安全保障などの重大問題について相互の連絡を保つ考えを示した。