2022-06-16 |
香港/投資判断/不動産 |
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不動産市場に追加刺激策も、中国海外発展などを選好=HSBC
HSBCグローバルリサーチは最新リポートで、中国本土の5月の金融統計が不動産販売の軟調を反映しているが、新たな政策支援が打ち出されなければ、状況が改善する可能性は低いとの見方を示した。不動産デベロッパーによるデフォルト(契約不履行)リスクが引き続き不動産購入を抑制し、住宅ローン申請にも影響すると指摘した。『AAストックス』が16日伝えた。
HSBCは、長期融資の需要を浮揚させるため、一部の市場参加者が早ければ6月にも利下げが行われると見方を示していることに言及。ただ、不動産デベロッパーにとって、利下げが問題を解決する効果的な手段ではないとの見方を示した。不動産購入が控えられているのは、デベロッパーによるデフォルトリスクや、ロックダウン(都市封鎖)、不動産価格の下落、失業率の上昇などで購買意欲が損なわれたことが背景にあると指摘した。
その上、中国政府が追加の不動産市場刺激策を打ち出すと予想。頭金比率の引き下げ、購入規制の緩和といった措置がより効果的だとした。個別について、国有不動産企業の中国海外発展(
00688)と華潤置地(
01109)、民営企業では旭輝控股(
00884)を選好し、いずれも投資判断を「買い」に設定。バランスシートが健全で、資金調達力も高いと評価した。