1日の香港市場は前日の米市場で主要株価指数が反落した流れを引き継ぎ、反落して始まるか。ハンセン指数は前日に3日続伸して4月14日以来の高値圏にあるだけに、いったん利益を確定する売りが出やすい。米連邦準備理事会(FRB)のタカ派姿勢が改めて意識され、米長期金利の上昇を受けたハイテク株売りが先行しそうだ。欧州連合(EU)が30日夜にロシア産石油の輸入禁止で合意したことで、原油高によるインフレ高進も警戒されるだろう。
もっとも、中国政府が打ち出す産業政策への期待が根強いなか、下値は堅いと予想する。市場でインターネット・プラットフォーム企業に対する中国当局の締め付けが緩和するとの観測が浮上し、関連銘柄への思惑買いが相場を下支えする展開がありそうだ。
5月31日のNY株式相場はダウ平均が7営業日ぶりに反落。S&P500とナスダック総合も4営業日ぶりに反落した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は大型ネット株のテンセント(
00700)とアリババ集団(
09988)、保険大手の中国平安保険(
02318/
601318)が香港終値を下回った半面、英金融大手のHSBC(
00005)が上回って引けた。なお、きょうはアリババ集団子会社のアリババ・ピクチャーズ(
01060)と、ハンセン指数構成銘柄のLink REIT(
00823)が2022年3月本決算を発表する。