19日の中国本土株式市場で、上海総合指数は3日ぶりに反落。終値は前日比0.33%安の3558.18ポイントだった。深セン成分指数は1.28%安の14207.19ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で1兆653億700万元だった。
上海総合指数は小安く寄り付いた後、前日終値を挟んだ一進一退の展開。上値の重さが嫌気されると、中盤以降は下向きに転じ、下げ幅を拡大した。新型コロナウイルスの感染拡大で景気の減速が警戒される中、政策期待が根強い半面、前日まで続伸した後とあって、利益確定売りが重荷となった。中国ネット通販最大手のアリババ集団(
09988)傘下のクラウド事業について、米バイデン政権が安全保障上のリスクを調査していると伝わり、米中対立への懸念も意識され、地合いを冷やしたもよう。もっとも、3540ポイント付近で下げ渋り、終盤には下げ幅を縮めた。
セクター別では、バッテリー素材とバッテリー、風力発電設備、太陽光発電設備が安い。半面、ゲーム関連、インターネットサービス、セメント・建材が買われた。
A株市場では、自動車・電池メーカーのBYD(
002594)、リチウム電池材料の寧波杉杉(
600884)、自動車部品メーカーの寧波均勝電子(
600699)、国軒高科(
002074)の下げが目立った。漢方薬の雲南白薬集団(
000538)、製薬の上海復星医薬(
600196)、化学製品メーカーの万華化学集団(
600309)も売られた。半面、セメント大手の安徽コンチセメント(
600585)、インフラ建設の中国交通建設(
601800)、鉄鋼メーカーのアンガン・スチール(
000898)が上昇した。家電メーカーの海信家電集団(
000921)、ゲーム関連の奥飛娯楽(
002292)や、2021年12月本決算で純利益が2.4−2.6倍になる見通しを発表した紫光国芯微電子(
002049)が高い。
上海B株指数は0.01%安の286.98ポイント、深センB株指数は0.05%安の1180.78ポイント。