11日のNY株式相場は堅調。米10年債利回りが1.75%を下回ったことで主力ハイテク株が続伸したほか、原油高を受けてエネルギー株も軒並み上昇した。注目されたパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の再任指名公聴会では、議長の発言が想定内と受け止められ、金融引き締めへの過度な警戒感が和らいだ。
ダウ平均は朝方に300米ドル近く下落したものの、パウエルFRB議長発言を受けて上昇し、183.15ドル高(+0.51%)とほぼ一日の高値で終了。5日ぶりの反発となった。S&P500も0.92%高と6日ぶりに反発し、ハイテク株主体のナスダック総合は1.41%高と2日続伸した。ダウ平均採用銘柄は、IBM、プロクター・アンド・ギャンブル、ジョンソン・エンド・ジョンソンが1%超下落したものの、ボーイングが3.21%高となったほか、シェブロン、セールスフォースが2%超上昇し、アップル、ダウ・インク、インテル、ビザなども1%超上昇した。センチメントは改善。投資家の不安心理を示すVIX指数は18.41ポイントと、前日比0.99ポイント低下した。
S&P500の11セクターは8セクターが上昇し、3セクターが下落。NY原油が80ドルを上回り、81.50ドル台まで上値を伸ばしたことでエネルギーが3.41%高となったほか、IT、素材、一般消費財、コミュニケーションが1%超上昇。金融、ヘルスケア、資本財も0.6-0.8%上昇した。一方、ディフェンシブ・セクターの公益、不動産、生活必需品が1%未満の下落となった。
海外市況
指標 寄値 高値 安値 終値 前日比 騰落率
NYダウ 36058.85 36271.47 35769.38 36252.02 183.15 0.51
S&P500 4669.14 4714.13 4638.27 4713.07 42.78 0.92
NASDAQ 14919.26 15158.71 14837.64 15153.45 210.62 1.41
CME225先物 28180.00 28460.00 28060.00 28455.00 305.00 1.08
FT100 7491.37 7491.37 7491.37 7491.37 46.12 0.61
DAX 15918.82 15979.99 15880.39 15941.81 173.54 1.10
為替(ドル/円) 115.19 115.68 115.13 115.29 0.10 0.08
※CME225先物は円建て。前日比は前日の大証日中終値比を記載