21日の香港株式市場で、ハンセン指数は3営業日ぶりに反発。終値は前日比1.00%高の22971.33ポイントだった。中国企業指数は1.23%高の8141.47ポイント。メインボードの売買代金は概算で1102億9000万HKドル。
ハンセン指数は序盤にマイナス圏へ沈む場面もあったが、ほぼ終始プラス圏で堅調に推移した。後場に上げ幅をさらに拡大し、心理的節目の23000ポイントを回復したが、終盤で失速すると節目を割り込んできょうの取引を終えた。前日までハンセン指数は続落し、1年9カ月ぶり安値を付けて引けていたことから、値ごろ感が出た銘柄を中心に買い戻しが広がった。前日の米株安や新型コロナ変異ウイルス「オミクロン株」の急速な感染拡大が嫌気されたが、中国政府による景気下支え策への期待からきょうの中国本土株式市場が3営業日ぶりに反発したことなどが投資家心理を支えたもよう。セクター別では、情報技術や医療・ヘルスケア、不動産・建設などが大きく上昇した一方、コングロマリットやエネルギー、通信が下落した。
ハンセン指数構成銘柄では、21年12月本決算で70−85%増益となる見通しを発表した信義ガラス(
00868)が8%超高。IT企業大手の美団(
03690)や小米集団(
01810)、テンセント(
00700)のほか、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(
02269)や民間ガス会社の新奥能源(
02688)なども大きく買われた。半面、太陽光発電用ガラスメーカーの信義光能(
00968)や中国政府系投資持ち株会社の中国中信(
00267)が安い。石油メジャー株のペトロチャイナ(
00857)や香港地場系大手行のハンセン銀行(
00011)、ネット通販中国最大手のアリババ集団(
09988)などもさえない。
ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数は2.08%高の5612.69ポイントと反発。ERPシステム開発大手の金蝶国際ソフト(
00268)やパソコン世界最大手のレノボグループ(
00992)が高い。一方、動画プラットフォームのビリビリ(
09626)や自動車情報プラットフォームの汽車之家(
02518)などが安い。