30日の香港株式市場で、ハンセン指数は3営業日続落。終値は前日比1.58%安の23475.26ポイントだった。中国企業指数は1.53%安の8368.49ポイント。メインボードの売買代金は概算で2238億4000万HKドル。
ハンセン指数は終始マイナス圏で軟調に推移した。安く寄り付いた後に下げ幅を拡大すると一時下げ幅は3%に近づいた。終盤にかけて下げ幅を縮小したが、終値ベースでは2020年9月30日以来、約1年2カ月ぶりの安値だった。前日のNY株式相場で香港株ADRが総じて下落した流れを引き継ぎ、ネット企業大手を中心に売りが膨らんだ。南アフリカで発見された新型コロナウイルス変異株「オミクロン株」の感染拡大が世界景気を下押しするとの懸念も根強く、リスク回避目的の売りも広がったもよう。一方、きょうの寄り付き前に中国国家統計局が発表した11月の製造業購買担当者景気指数(PMI)が50.1と市場予想を上振れたものの、相場への影響は限られた。
セクター別では、必需消費財や公共事業、コングロマリット、不動産・建設などを中心に幅広い銘柄で売りが広がった。上昇したセクターは工業と素材のみだった。
ハンセン指数構成銘柄では、インターネット企業大手の美団(
03690)やアリババ集団(
09988)、テンセント(
00700)が相場の下げを主導。不動産株の華潤置地(
01109)や龍湖集団(
00960)が大幅安だったほか、食品飲料株の中国蒙牛乳業(
02319)や万洲国際(
00288)、マカオカジノ株のサンズ・チャイナ(
01928)なども下げがきつい。半面、太陽光発電用ガラスメーカーの信義光能(
00968)が4%超の逆行高。スポーツ用品大手の李寧(
02331)や安踏体育用品(
02020)、自動車メーカーのBYD(
01211)などもしっかり。
ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数は1.16%安の6028.63ポイントと3営業日続落。スマホ部品・受託製造大手のBYDエレクトロニック(
00285)やオンラインゲーム大手のネットイース(
09999)が大幅安だった一方、ファウンドリー大手の華虹半導体(
01347)やパソコン世界大手のレノボグループ(
00992)が大きく買われた。