統合型リゾート(IR)事業を手掛ける太陽城集団(
01383)は29日大引け後、同社の支配株主である周シャク華執行取締役会長が辞任を表明したと発表した。周会長を巡っては、違法な越境賭博を行った疑いで浙江省の温州市人民検察院が26日に逮捕状を出し、マカオ警察が違法賭博とマネーロンダリング(資金洗浄)の容疑で逮捕したとメディアが報じた。太陽城集団は、周会長を除けば、同社と子会社の取締役や社員はメディアが伝えた事件の捜査や検挙の対象になっていないと強調した。
メディア報道によれば、ロシア極東の沿海地方統合エンターテインメントゾーンにあるIR「水晶虎宮殿(Tigre de Cristal)」が中国本土の顧客をカジノに招くために社員を派遣し、違法な越境賭博に関与した。「水晶虎宮殿」は太陽城集団の2021年上半期の売上高の72.5%を占める稼ぎ頭。太陽城集団の子会社である凱升控股(
00102)が同IRに77.5%出資している。周氏は兼任している凱升控股の非執行取締役会長職も辞任する意向を明らかにした。
太陽城集団と凱升控股は29日から株式取引を停止していたが、ともに現地時間30日午前9時に取引を再開した。