27日の香港市場でハンセン指数は続落スタートか。前日のNY市場で中国のネット・IT株が軒並み安となったことが嫌気されそうだ。テンセント(
00700)やアリババ集団(
09988)の米国預託証券(ADR)は香港終値を大幅に下回って引けており、香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を約150ポイント下回り、心理的節目の26000ポイントを割り込んで寄り付くことになる。
米連邦通信委員会(FCC)は26日、チャイナ・テレコム(
00728/
601728)の米国事業免許を安全保障上の理由で取り消すと発表した。FCCは中国国有企業の子会社であるチャイナ・テレコム・アメリカが中国政府の支配下にあり、同社に米国内での通信サービスを認めれば中国政府が通信インフラを通じて諜報活動や破壊活動を行いかねないとの認識を示しており、これが中国の反発を招く可能性がある。このところ米中緊張が緩和に向かう兆しもみられていただけに、関係の改善に対する期待が後退しそうだ。
一方、上場企業の7−9月期決算の発表が本格化する中、業績や見通しを手がかりとした個別物色が引き続き活発だろう。きょうは香港証券取引所(
00388)やビールメーカーのバドワイザーAPAC(
01876)などが決算を発表する予定。