週明け25日の香港市場は方向感に乏しい展開か。米金融政策などで強弱材料が入り混じるなか、決算発表や業績見通しを受けた個別株物色が中心の相場展開となりそうだ。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は22日のオンライン講演でテーパリング(量的緩和の縮小)に前向きな姿勢を示したものの、米雇用情勢の不透明感を理由に「利上げの時期ではない」と繰り返した。
中国恒大集団(
03333)の債務問題を巡っては、米ドル建て債の利息8350万米ドルを猶予期間が終了する前の21日に支払ったと伝わり、前週末の市場にはひとまず安心感が広がった。ただ、今週末にかけて別の米ドル建て債券の利払い日を迎えるとあって、債務不履行(デフォルト)リスクへの懸念はくすぶっている。
22日のNY株式相場は、ダウ平均が反発し、2カ月ぶりに終値の最高値を更新した。一方、ハイテク株主体のナスダック総合は反落した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。大型ハイテク株のテンセント(
00700)とアリババ集団(
09988)が香港終値を下回った半面、国際金融銘柄のHSBC(
00005)とAIAグループ(
01299)が上回って終えた。HSBCはきょう、2021年7−9月期決算を発表する。