巨額の債務危機に陥っている中国恒大集団(
03333)傘下の電気自動車(EV)メーカー、中国恒大新能源汽車(
00708)は11日午後、サプライヤー各社との会合を催し、4月の上海モーターショーで発表した新型スポーツ多目的車(SUV)「恒馳5」を2022年年初に天津工場でラインオフさせるとの見通しを示した。『北京商報』が12日伝えた。
また中国恒大新能源汽車は、上海や広州、深センの生産基地から天津工場へ研究開発人材を集中させる方針も発表。天津工場は、国家発展改革委員会や工業情報部が規定した新エネルギー車(NEV)の大量生産に必要な全ての条件を兼ね備えており、今後、天津工場を事業の拠点とする。
中国恒大新能源汽車は親会社の窮状に伴って経営が不安視されており、9月には資金繰り悪化を理由に一部事業の停止を発表していた。中国恒大新能源汽車は、以前に買収した海外企業の処分を加速して資産を最適化し、オフィスの移転などでコスト削減も進めていると指摘。人材をつなぎとめるため、エンジニア向けに新しいオプションを発行したとも明らかにした。
中国恒大新能源汽車の前場終値は、前日比5.70%高の3.71HKドル。