生活関連サイト運営大手の美団(
03690)は8日、中国の国家市場監督管理総局から、「行政処罰決定書」を受領したと発表した。市場で支配的な地位にある事業者が排他的な取り決めで取引先を制限する行為を禁止した「独占禁止法」に違反したと認定。違法行為の停止を命じると同時に、34億4200万元の罰金を科する。また、公正な競争の維持と、事業者と消費者の合法権益を保護する業務改善を命じ、毎年の自己調査結果を3年間報告するよう求めた。
罰金の34億4200万元は美団の2020年の中国本土での売上高の3%に相当する。当局は美団が利用事業者に他社との取引をしないよう迫る「二選一(二者択一)」などの不正競争行為を調査の開始前から認めていたことや、調査段階で積極的に証拠を提出したこと、「二選一」行為を停止し、自己調査・業務改善を行ったことなどを踏まえ、行政処分の内容を決めたという。
中国当局は今年4月、中国ネット通販大手のアリババ集団(
09988)に対しても同じく独禁法違反を理由に行政処分を下した。アリババ集団への罰金額は182億2800万元で、19年の本土売上高の4%に相当する。