NY市況(1日):ダウ482米ドル高 ナスダックは6日ぶりに反発 メルクのコロナ治療薬を好感
1日のNY株式相場は大幅反発。メルクが新型コロナウイルス治療薬の緊急使用を申請するとのニュースを受けてセンチメントが改善した。初期や軽症の患者の死亡率を5割引き下げる効果があるとしたことで空運株などの経済活動再開銘柄が軒並み上昇したほか、エネルギー、金融などの景気敏感株も幅広く上昇した。前日に546米ドル下落したダウ平均は朝方に58米ドル安まで下落する場面もあったが、終盤に646米ドル高まで上昇し、482.54米ドル高(+1.43%)と大幅反発して終了。
S&P500も前日の1.19%安から1.15%高と反発し、ナスダック総合は0.82%高と6営業日ぶりに反発した。ダウ平均採用銘柄はメルクが8.4%高となったほか、ウォルト・ディズニー、アメリカン・エキスプレス、ビザ、IBMが3%超上昇し、シェブロン、ボーイング、マイクロソフト、JPモルガン・チェースも2%超上昇した。S&P500の11セクターは公益(-0.04%)を除く10セクターが上昇。エネルギーが3%超上昇し、コミュニケーション、素材、金融、IT、資本財、不動産も1%超上昇した。投資家の不安心理を示すVIX指数は21.15ポイントと前日比1.99ポイント低下した。
週間ではダウ平均が1.36%安、S&P500が2.21%安、ナスダック総合が3.20%安とそろって反落した。
9月はダウ平均が4.40%安、S&P500が4.89%安、ナスダック総合が5.35%安とそろって大幅に下落しアノマリー通りとなったが、10月初日は上昇スタート。10月は過去に暴落が多かった月であるものの、1928年からの平均では上昇確率が58%、平均上昇率が0.4%で、11月と12月の平均上昇率もそれぞれ0.9%、1.3%で、第4四半期の株高アノマリーも意識された。発表された経済指標は、8月個人所得が前月比+0.2%と予想の+0.3%をわずかに下回ったが、コア個人消費支出(PCE)価格指数は前年比+3.6%と予想と一致した。9月ISM製造業PMIは61.1と、前月の59.9や予想の59.6を上回る強い結果となった。
海外市況
指標 寄値 高値 安値 終値 前日比 騰落率
NYダウ 33930.70 34490.56 33785.54 34326.46 482.54 1.43
S&P500 4317.16 4375.19 4288.52 4357.04 49.50 1.15
NASDAQ 14494.93 14606.82 14324.01 14566.70 118.12 0.82
CME225先物 29310.00 29405.00 28675.00 29050.00 230.00 0.80
FT100 7027.07 7027.07 7027.07 7027.07 -59.35 -0.83
DAX 15041.60 15262.75 14983.80 15156.44 -104.25 -0.68
為替(ドル/円) 111.29 111.47 110.90 111.05 -0.23 -0.20
※CME225先物は円建て。前日比は前日の大証日中終値比を記載。