15日の香港市場は軟調か。米株安の流れを引き継ぎ売りが先行しそうだ。前日のNY市場でダウ平均は292米ドル安と反落した。米8月消費者物価指数(CPI)が市場予想ほど上昇しなかったことを好感し上昇してスタートしたものの、買いの勢いは続かなかった。緩和的な金融政策が続くとの見方が出た一方、米長期金利の低下を受けて景気敏感株を中心に売りが膨らんだ。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は5日続落した。
一方、中国では不動産大手の中国恒大集団(
03333)の債務危機が深刻化する中、不動産分野の金融リスクに対する警戒感がくすぶる。当局による企業統制への強化に対する警戒感も引き続き重荷になりそうだ。きょうの日本時間の午前11時に8月の小売売上高、鉱工業生産、固定資産投資など主要経済が発表される予定で、内容によっては相場の波乱要因となる可能性もある。
14日の香港株の米国預託証券(ADR)は、主力株のHSBC(
00005)、テンセント(
00700)、AIAグループ(
01299)、中国建設銀行(
00939)、アリババ集団(
09988)などがそろって香港終値を下回って引けた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を170ポイント超下回って寄り付くことになる。