7日のNY株式相場はおおむね堅調。取引時間午後に公表されたFOMC議事要旨で資産購入の段階的縮小(テーパリング)の開始をさほど急ぐものではなかったことが明らかになった。長期金利が低下する中、景気回復ペースのピークアウトも意識されたことで、アップルなどのハイテク・ジャイアントへの資金流入が続いた。前日に8日ぶりに反落したS&P500は0.34%高と反発し、再び取引時間中と終値の最高値を更新した。ダウ平均も104.42米ドル高(+0.30%)と反発。午前の取引で141米ドル安まで下落したが、取引終盤に131米ドル高まで上昇した。ナスダック総合も0.01%高とわずかながら4日続伸し、過去最高値を更新。半導体株やテスラ株の下落が重しとなったものの、アップル、ペイパル、アドビ、マイクロソフト、アマゾンなどの上昇が指数を支えた。米10年債利回りは1.30%を割り込み、2月以来の水準に低下。投資家の不安心理を示すVIX指数は16.20ポイントと前日比0.24ポイント低下した。
6月15-16日開催分のFOMC議事要旨では「テーパリング開始の基準に向けた進展が続くと予想」としながらも「実質的なさらなる進展の基準はまだ満たされていない」「資産購入計画の変更を発表するのに忍耐強くあるべき」とされ、テーパリング開始に慎重な姿勢が示された。S&P500の11セクターはエネルギー、コミュニケーション、一般消費財を除く8セクターが上昇。素材、資本財が1%超上昇し、ヘルスケア、公益、生活必需品、不動産も0.5%以上上昇した。一方、原油安を受けてエネルギーが1.7%安となり、コミュニケーション、一般消費財は0.1%未満の下落となった。
海外市況
指標 寄値 高値 安値 終値 前日比 騰落率
NYダウ 34604.17 34708.78 34435.59 34681.79 104.42 0.30
S&P500 4351.01 4361.88 4329.79 4358.13 14.59 0.34
NASDAQ 14753.42 14755.33 14580.80 14665.06 1.42 0.01
CME225先物 28320.00 28470.00 28115.00 28335.00 -45.00 -0.16
FT100 7151.02 7151.02 7151.02 7151.02 50.14 0.70
DAX 15606.94 15700.95 15604.58 15692.71 181.33 1.16
為替(ドル/円) 110.62 110.81 110.38 110.63 0.01 0.00
※CME225先物は円建て。前日比は前日の大証日中終値比を記載。