英金融大手HSBC(
00005)は11日前引け後、気候変動に関する特別決議案を5月28日に開く定時株主総会に提出すると発表した。二酸化炭素のゼロ排出を目指す顧客企業を支える次の戦略について、承認を求める。
HSBCは2010年10月、業務運営とサプライチェーンから排出する二酸化炭素を2030年末までに実質ゼロにし、遅くとも2050年までにHSBCが融資した案件からの排出もポートフォリオレベルで実質ゼロにする目標を掲げた。今年5月に出す特別決議案は顧客支援に力点を置き、7500億−1兆米ドルの投融資を提供して脱炭素と長期的に持続可能な成長機会を得られるようにする。
責任投資を推進する組織「シェアアクション」や複数の株主がそれぞれの気候変動への対処案を提示していたが、協議の結果、対処案は撤回してHSBCの特別決議案を指示することで合意した。これまでの報道によると、仏アムンディなど機関投資家15社は1月11日、HSBCに化石燃料に関する与信残高を減らすなどの対応強化を共同提案したと発表した。
HSBCの株価は日本時間午後4時4分現在、前日比0.69%高の46.90HKドルで推移している。