中国の通信大手、チャイナ・テレコム(
00728)は9日、上海証券取引所メインボードでの上場を申請すると発表した。同日開いた取締役会で、A株の新規株式公開(IPO)を行う計画を決議した。調達資金は5G産業インターネット構築やクラウドネットワーク統合新型情報インフラ、新技術の開発研究などのプロジェクトに投じる予定。4月9日に臨時株主総会を開いてIPO計画の承認を求める。計画実施には中国証券監督管理委員会(CSRC)など関連当局の認可が必要となる。
A株の発行価格は、中国本土と海外の資本市場の状態や自社の経営状況を踏まえ、機関投資家からの反応などを基に決める。発行規模は最大で120億9300万株(増資後発行済み株式の13%)の予定。その15%相当を追加発行する権利(オーバーアロットメント・オプション)を引受幹事に与える見込み。
チャイナ・テレコムの現時点で発行済みの株式は、香港上場のH株が138億7700万株、非流通の内資株が670億5500万株。IPO実施後、発行済み株式は930億2600株に拡大する(オーバーアロットメント・オプションが未行使の場合)。なお、A株発行の完了後に内資株をA株に転換する予定のため、A株が計791億4800万株と、増資後発行済み株式の85.08%を占める見通し。
チャイナ・テレコムの9日終値は前日比変わらずの2.65HKドル。