16日の香港市場は米株高の流れを引き継ぎ買いが先行するか。前日のNY市場でダウ平均は337.76ドル高(+1.13%)と反発し、S&P500も1.29%高と5日ぶりに反発した。追加経済対策を巡る米与野党の協議が進展するとの観測が広がり、投資家心理の改善につながったほか、新型コロナウイルスのワクチンの普及期待も景気敏感株を中心とした買いを後押しした。香港市場は前日まで続落しただけに、買い戻しが入りやすい状況にある。
ハイテク株主体のナスダック総合も1.25%高と続伸し、終値での史上最高値を更新した。香港市場では中国政府が自国のインターネットサービス大手に対する規制を強化するとの見方から関連銘柄が連日で売られたが、米ハイテク株高を好感して買いが波及すれば、地合いの改善につながりそうだ。もっとも、世界各国で新型コロナウイルス感染の再拡大に歯止めがかからず、景気の冷え込みに対する懸念や、米中関係の悪化への警戒感が引き続き重荷となるだろう。
15日の香港株の米国預託証券(ADR)は、時価総額の大きいHSBC(
00005)やテンセント(
00700)、AIAグループ(
01299)が香港終値を上回って引けており、香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前週末の終値を110ポイント超上回る水準で寄り付くことになる。