29日の香港株式市場で、ハンセン指数は3日続落。終値は前日比0.49%安の24586.60ポイントだった。中国企業指数は0.08%安の9955.46ポイント。メインボードの売買代金は概算で1331億8000万HKドル。
ハンセン指数は前日の欧米株安の流れを引き継ぎ続落スタート。欧米で新型コロナウイルスの感染が再び深刻化する中、フランス政府が全土の外出制限を30日から少なくとも1カ月間実施すると発表するなど、各国が対策を強化する動きが相次いでおり、世界経済への影響が懸念された。来週の米大統領選挙を前に警戒感も根強く、売りが優勢。もっとも、きょうまで開かれた中国共産党の第19期中央委員会第5回全体会議(5中全会)への政策期待が下値を支えた。安く始まった上海総合指数がプラスに転じたことや、時間外取引でダウ株価指数先物が上昇したこともあり、ハンセン指数はもみ合いながら下げ幅を縮小した。
ハンセン指数構成銘柄では、前日に急伸した豚肉大手の万洲国際(
00288)が反落。減益決算を発表した生保大手の中国人寿保険(
02628)が売られたほか、通信キャリアのチャイナ・ユニコム(
00762)、チャイナ・モバイル(
00941)、マカオカジノのサンズ・チャイナ(
01928)の下げが目立った。半面、電動工具大手の創科実業(
00669)、香港不動産株の新鴻基地産(
00016)、スマホ大手の小米集団(
01810)が逆行高。アリババ集団(
09988)傘下の金融会社、アント・グループの大型株式新規公開(IPO)を前に香港証券取引所(
00388)も買われた。
ハイテク関連の30銘柄で構成するハンセン科技指数は0.25%高の7675.42ポイント。生活関連サイト運営大手の美団(
03690)やゲーム大手のキングソフト(
03888)、ERP(統合基幹業務パッケージ) システムの開発大手の金蝶国際ソフト(
00268)が買われた半面、20年7−9月期が68%減益となった通信設備の中興通訊(
00763)が6.7%安と急落した。