HSBC(
00005)が27日前引け後に発表した2020年7−9月期決算は、経常収益の減少が響いて税引き後利益は前年同期比36%減の31億米ドルに落ち込んだ。ただ、『香港経済日報』によると市場予想は上回った。1−9月期の税引き前利益は57%減の74億米ドルだった。
9月末時点の普通株など狭義の中核的自己資本(CET1)比率は15.6%と、6月末から0.6ポイント上昇した。HSBCは2020年に発生する信用リスクの引当金は80億−130億米ドルの比較的低い水準にとどまると見込んでいる。
同社取締役会は2020年12月期の配当について、2020年の業績と2021年の業績見通しに基づき、比較的保守的な配当を検討する方針を示した。配当方針は2021年初頭の経済見通しに加えて当局との折衝に左右され、取締役会による配当提案は2020年12月期業績を発表する2021年2月に明らかにする予定。同時に2021年12月期以降の配当方針も公表する。
HSBCの株価は日本時間午後4時12分現在、前営業日比5.27%高の33.95HKドルで推移している。