23日の香港市場は神経質な展開か。香港時間の午前に最後の米大統領選テレビ討論会が開かれるとあって、様子見ムードが広がりそうだ。前日の米株高を受けた買いが入るものの、討論会でのトランプ米大統領と民主党候補のバイデン前副大統領の発言を受けて米株価指数先物が大きく動けば、香港市場の波乱につながりかねない。前日のハンセン指数は小幅ながら5営業日続伸しており、利益確定の売りが出やすい環境。新型コロナウイルス対応のワクチン開発や、英国と欧州連合(EU)の通商協議などの不透明要素を抱えるなか、投資家は運用リスクを取りにくいと予想する。
22日のNY株式相場はダウ平均など主要3指数がそろって反発した。民主党のペロシ下院議長が追加経済対策を巡る協議で合意が近いと発言したことで買いが優勢となった。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。保険株のAIAグループ(
01299)や中国平安保険(
02318)、石油株のCNOOC(
00883)が香港終値を上回った半面、ハイテク株のテンセント(
00700)とアリババ集団(
09988)、銀行株の中国建設銀行(
00939)は下回って引けた。
香港市場では四半期決算を受けた個別物色が活発となりそうだ。きょうはハンセン指数構成銘柄の中国海外発展(
00688)が20年7−9月期決算を発表する。