週明け7日の香港市場は方向感に乏しい相場か。先週後半から世界の主要な株式市場でハイテク株下落リスクへの警戒感が強まる一方、香港市場では中長期的な資金流入期待が根強い。きょうはNY市場がレーバーデーの祝日で休場の上、中国の8月貿易指標が発表されるとあって、投資家が積極的な売買を手控えそうだ。
4日のNY市場ではダウ平均など主要な3株式指数がそろって下落した。前日に続き、主力ハイテク株の利益確定売りが重荷だった。もっとも、注目された米8月雇用統計がおおむね強い結果となったことで「経済活動再開」銘柄は総じて上昇。ハイテク株主体のナスダック総合は一時5.08%安まで急落したが、1.27%安まで下落率を縮小して終えた。
一方、香港市場では中国とインドの対立や米株安が嫌気され、資金流入の勢いが鈍化していたが、『香港経済日報』によれば、市場では影響短期的との観測が浮上。中信証券は「資金の流入拡大に伴い、9月中旬から下旬には中期的な上昇トレンドが始まる」との見方を示した。ハンセン指数の前週末終値は8月10日以来の安値圏だっただけに、押し目買いが入って相場を支える展開があり得る。
なお、株価指数を運営するハンセン・インデックシズが8月に発表した指数構成銘柄の四半期ごとの見直しに伴い、アリババ集団(
09988)と小米集団(
01810)、薬明生物技術(
02269)の3銘柄がきょう、ハンセン指数に組み入れられる。一方で、信和置業(
00083)と中国旺旺(
00151)、中国神華能源(
01088)の3銘柄が除外される。