21日の香港株式市場で、ハンセン指数は3日ぶりに反発。終値は前日比1.30%高の25113.84ポイントだった。中国企業指数は0.56%高の10212.21ポイント。メインボードの売買代金は概算で1181億2000万HKドルだった。
ハンセン指数は高く寄り付き、序盤は前日割り込んだ心理的節目の25000ポイント近くで推移。前引けにかけて同水準を上抜けた。前日は続落して今月10日以来の安値で終えただけに、買い戻しが先行。中国商務部の報道官が20日、米国との閣僚級貿易協議を近日中に開くと明らかにしたことで、米中対立への警戒感が和らいだ。前日の米市場ときょうの中国本土市場の上昇も投資家心理を強気に傾けたもよう。ただ、10日移動平均(大引け時点で25072.47ポイント)を超えると上値が重かった。セクター別では一般消費財と情報技術が上げた半面、素材と公共事業が下げた。
ハンセン指数構成銘柄では、時価総額が大きいテンセント(
00700)とAIAグループ(
01299)が大きく買われ、相場の上昇を主導。カジノ株の銀河娯楽(
00027)とサンズ・チャイナ(
01928)は6%超の急騰。不動産株の九龍倉置業地産(
01997)と恒基兆業地産(
00012)、通信キャリアのチャイナ・ユニコム(
00762)も大幅高だった。半面、衛生用品大手の恒安国際集団(
01044)、スマートフォン部品メーカーの舜宇光学科技(
02382)と瑞声科技(
02018)が逆行安を演じた。
業績を手掛かりとする売買が活発だった。2020年中間決算を発表した中銀航空租賃(
02588)と中国建築国際(
03311)が急伸した一方で、シノペック冠徳(
00934)が下落した。四環医薬(
00460)はきょうの前引け後、研究成果が英国の神経内科向け雑誌に掲載されたと発表し、後場に買いを集めた。