27日の中国本土株式市場で、上海総合指数は4日ぶりに反発。終値は前日比0.11%高の2991.33ポイントだった。深セン成分指数は0.32%高の11534.02ポイントと反発。上海、深セン両市場の売買代金は概算で1兆505億8800万元に上り、7日連続で1兆元の大台にのせた。
上海総合指数は方向感の定まらない展開となった。中国政府による景気対策期待から、指数は心理的節目の3000ポイントを回復する場面もみられたが、新型肺炎の感染が世界各地に広がる中、世界経済への影響に対する懸念が相場の重しとなった。指数は結局、節目を守ることはできなかったものの、小幅高で取引を終えた。セクター別では、食品・飲料、通信、セメント、観光などが買われた半面、保険、造船、石炭などが売られた。
A株市場では、招商銀行(
600036)や上海銀行(
601229)など銀行株が高い。本土市場で連日大商いが続いていることを受け、華泰証券(
601688)や招商証券(
600999)など証券株も買われた。2019年12月本決算で10倍超の大幅増益となった牧原食品(
002714)が2%超上昇。国泰君安証券が目標株価を引き上げた東江環保(
002672)は8%超上昇した。半面、大手不動産デベロッパーの金地集団(
600383)や音響機器・電子部品メーカーの歌爾(
002241)が売られた。
上海B株指数は0.29%安の239.61ポイントと4日続落、深センB株指数は0.04%安の943.58ポイントと続落した。