英旅行大手トーマス・クック・グループは23日、債務交渉に失敗したため、ロンドンの高等裁判所に破産を申請したと発表した。英民間航空局(CAA)は、同社が事業を停止し、裁判所が指名した清算人の管理下に入ると発表した。同社のツアーで英国から海外旅行中の十数万人が外国で足止めされる。
トーマス・クックは追加の資金調達交渉が合意に達せず、破綻に追い込まれたと説明した。同社は前月末に債務者との協議の結果、9億ポンドの資金援助を受けると明らかにしていた。うち4億5000万ポンドは復星国際(
00656)子会社の復星旅遊(
01992)が追加出資し、トーマス・クックの旅行業務の権益75%超と航空業務の権益25%を取得するはずだった。
香港経済紙『信報』は23日、復星旅遊が声明を発表し、トーマス・クックが関連当局や銀行、シニア債保有者などと資本再編について合意できなかったことに失望を表明したと伝えた。
日本時間午後3時48分現在、関連銘柄の値動きは次の通り。
■復星国際(
00656):10.32HKドル(前営業日比1.34%安)
■復星旅遊(
01992):10.10HKドル(同4.36%安)