民営自動車メーカー大手、吉利汽車（00175）は14日大引け後、傘下で電気自動車（EV）を手掛けるZEEKRインテリジェント・テクノロジーと、高級車ブランド「領克（Lynk & Co）」を展開する領克汽車科技の資本再編について合意したと発表した。一連の取引が完了すれば、領克汽車科技への出資比率はZEEKRインテリジェント・テクノロジーが51％、吉利汽車が49％となる。戦略的な統合を通じてシナジー効果を高め、経営資源の効率的な利用で重複投資などを回避する狙いで、イノベーション力、収益力、持続的な発展力の向上につながるとしている。

　領克汽車科技は現時点で吉利汽車が50％、吉利汽車の親会社である浙江吉利控股集団が20％、スウェーデンのボルボ・カーズ（浙江吉利控股集団の子会社）が30％出資しているが、今回の再編でZEEKRインテリジェント・テクノロジーは浙江吉利控股集団とボルボ・カーズからそれぞれ36億元、54億元で持ち分をすべて買い取る。さらに、ZEEKRインテリジェント・テクノロジーは領克汽車科技に対して36億7300万元の追加出資を実施する。

　これとは別に、吉利汽車は浙江吉利控股集団から、ZEEKRインテリジェント・テクノロジーの株式11.3％を8億600万米ドルで取得することについても合意。これにより、ZEEKRインテリジェント・テクノロジーに対する吉利汽車の持ち株比率は現在の51.5％から62.8％に上昇する。ZEEKRインテリジェント・テクノロジーの株主構成の簡素化や、吉利汽車による支配力の強化などが狙いとしている。

　吉利汽車の株価は日本時間午前11時47分現在、前日比6.19％安の13.04HKドルで推移している。