本日の香港市場は買い先行か。前日の欧州株式市場でドイツ株式指数（DAX）、フランスの株価指数（CAC40）など主要指数が上昇。原油先物も小幅に上昇し、香港市場もリスクを取る動きが先行しそうだ。ただ、米早期利上げ懸念がくすぶる中、積極的にポジションを傾ける動きは期待できそうにない。あす6月1日には中国製造業PMIの発表もあり、内容を見極めたいとする模様眺めムードも強そうだ。

　一方、人民元相場の中間レートも注目される。30日の中間レートは1米ドル＝6.5784元に確定。2011年2月以来、5年3カ月ぶりの安値水準となった。市場では人民元相場の不安定化が警戒されており、31日の中間レートで安値を更新することになれば、資本流出リスクが意識され、本土株式市場の下落につながる可能性がある。

　前日の米国株式市場はメモリアル・デーのため休場。香港市場に上場する企業の決算発表では、31日に照明器具販売会社の匯能集団（08105）が期末決算を発表する。このほか、香港の医療サービス事業者の医匯集団（08161）が香港GEMに上場する。公開価格は仮条件0.250−0.270HKドルの上限に当たる0.270HKドルに決まっている。

　香港証券取引所は30日、上海市場との相互株式取引「滬港通（上海・香港ストックコネクト）」の同日の統計を発表した。うち、香港株に投資する「港股通（サウスバウンド・トレーディング）」の取引状況は次の通り。

■港股通（上海→香港）
　当日の売買代金　29億6482万HKドル
　　　　　買い代金　21億4999万HKドル
　　　　　売り代金　8億1483万HKドル

■当日の売買代金上位10銘柄

                                 売買代金 買い代金

  1 中国建設銀行（00939）               677      650

  2 HSBC（00005）                       313      304

  3 大連万達商業地産（03699）           123       32

  4 ﾃﾝｾﾝﾄ（00700）                       60       37

  5 長江和記実業（00001）                57       55

  6 中国信達資産管理（01359）            52        7

  7 ｷﾝｸﾞｿﾌﾄ（03888）                     48       32

  8 新華人寿保険（01336）                45       30

  9 中信銀行（00998）                    44       40

 10 ﾃﾞｼﾞﾀﾙ･ﾁｬｲﾅ（00861）                 43       19
   *金額単位は百万HKドル

　香港証券取引所は30日、上海市場との相互株式取引「滬港通（上海・香港ストックコネクト）」の同日の統計を発表した。うち、上海A株に投資する「滬股通（ノースバウンド・トレーディング）」の取引状況は次の通り。

■滬股通（香港→上海）
　当日の売買代金　36億924万元
　　　　　買い代金　30億2012万元
　　　　　売り代金　5億8912万元

■当日の売買代金上位10銘柄

                                 売買代金 買い代金

  1 貴州茅台酒（600519）                267      245

  2 中国平安保険（601318）              249      236

  3 中国民生銀行（600016）              216      206

  4 招商銀行（600036）                  183      169

  5 興業銀行（601166）                  181      173

  6 上海浦東発展銀行（600000）          159      151

  7 中信証券（600030）                  152      141

  8 海通証券（600837）                  112       75

  9 中国中車（601766）                  104       77

 10 中国農業銀行（601288）               98       91
   *金額単位は百万人民元