7日の香港株式市場でハンセン指数は続伸。終値は前日比0.55%高の22800.92ポイントだった。H株指数は0.62%高の9829.58ポイント。メインボードの売買代金は概算で625億700万HKドル。
ハンセン指数は高く寄り付き、その後はプラス圏で推移した。前日の欧米市場がそろって続伸し、NY市場でダウ平均が連日で過去最高値を更新する中、香港市場でも買いが先行。ただ、朝方の中国本土市場で軟調な動きが続いたことや、本土の金融当局がオペ(公開市場操作)を通じて3日連続で金融市場から資金吸収を行ったことなどが重荷となり、買い一巡後は指数が上げ幅を0.1%程度に縮める場面もあった。その後はプラス圏で膠着したが、本土市場で上海総合指数が前引け前に上昇に転じ、結局きょうの高値で取引を終えると、ハンセン指数も大引けにかけて徐々に上げ幅を広げた。
ハンセン指数構成銘柄では、欧州金融大手のHSBC(
00005)が3%を超す大幅続伸となり、指数を押し上げた。米景気の回復期待を背景に前日のNY市場でも金融株に買いが続いた。中銀香港(
02388)など香港銀行株も高い。このほか、婦人靴チェーンの百麗国際(
01880)や、港湾運営の招商局港口(
00144)、石炭の中国神華能源(
01088)、香港不動産株のLink REIT(
00823)、恒隆地産(
00101)の上昇が目立った。半面、深セン市場との相互取引「深港通」が低調な出足となったことや材料出尽くし感から香港証券取引所(
00388)が4営業日続落。香港コングロマリットの長江和記実業(
00001)が軟調。親会社の国有企業改革に関する報道で先週急伸した通信キャリアのチャイナ・ユニコム(
00762)も売られた。ハンセン指数を構成する50銘柄のうち、30銘柄が上昇、4銘柄が変わらず、16銘柄が下落した。
H株では、鉄鋼出荷価格の引き上げ観測を背景にアンガン・スチール(
00347)、馬鞍山鋼鉄(
00323)など鉄鋼株が大幅高。前日大引け後に発表された11月の月次統計を手がかりに自動車大手の長城汽車(
02333)、風力発電の龍源電力(
00916)が買われた。株価の割安感を理由に証券会社が投資判断を「買い」に引き上げたことを好感し、鉄道インフラ関連の中国鉄建(
01186)が買い戻された。半面、原発大手の中国広核電力(
01816)、自動車のBYD(
01211)が逆行安。不動産大手の万科企業(
02202)が小幅続落。中国当局が民営保険資金の株式投資を規制する姿勢を強めていることや、万科企業A株の買い増しを続けている中国恒大集団(
03333)傘下の生保会社などに当局が立入検査を行なうと伝わったことが嫌気されたが、大引け前に下げ幅を縮小した。H指数を構成する40銘柄のうち、30銘柄が上昇、3銘柄が変わらず、7銘柄が下落した。