28日の香港株式市場でハンセン指数は5日ぶりに反落。終値は前日比0.34%安の24615.13ポイントだった。H株指数は0.40%安の10219.89ポイント。メインボードの売買代金は概算で653億9700万HKドル。
ハンセン指数は終始マイナス圏で推移した。前日に4日続伸し、2015年7月24日以来、1年9カ月ぶりの高値を付けただけに、目先の利益を確定する売りが出やすい環境。また、中国人民銀行(中央銀行)が27日、前日の習近平国家主席の発言を踏まえ、金融リスクの抑制に向けた監督体制の連携強化などを表明。金融当局による管理・監督強化に向けた動きが投資家心理を冷やした。メーデー連休を控え、投資家の見送り気分も次第に強まり、後場はおおむね狭いレンジでもみ合った。
ハンセン指数構成銘柄では、好決算を手掛かりに前日に大幅高となったAIAグループ(
01299)が利益確定売りに押された。不動産市場への銀行運用資金の不正流入に対して当局が検査を強化するとの報道を嫌気し、不動産株の華潤置地(
01109)が安い。中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)、中国平安保険(
02318)など本土系金融株が総じて軟調。半面、前日のNY市場でナスダック総合が過去最高値を更新した流れを受けてアップル関連銘柄の瑞声科技(
02018)が大幅逆行高。決算発表を控えている中銀香港(
02388)や、長江実業地産(
01113)、長江インフラ(
01038)などチョンコン系銘柄もしっかり。ハンセン指数を構成する50銘柄のうち、14銘柄が上昇、4銘柄が変わらず、32銘柄が下落した。
H株では、2017年1−3月期が減収となった大手の聯華超市(
00980)、業績が市場予想を下振れした長城汽車(
02333)が大幅安。決算発表を終えた重慶鋼鉄(
01053)、北京汽車(
01958)、中国東方航空(
00670)も売られた。半面、鉄鋼の馬鞍山鋼鉄(
00323)、アンガン・スチール(
00347)、2017年1−3月期決算で増益を確保した中国国際コンテナ(
02039)が上昇した。