18日の香港株式市場でハンセン指数は3日続伸。終値は前日比0.43%高の32121.94ポイントだった。H株指数は1.76%高の13094.92ポイント。メインボードの売買代金は概算で1963億4000万HKドルに膨らみ、2000億HKドル台を記録した15年7月9日以来の水準となった。
ハンセン指数は米株高の流れを引き継ぎ、史上初めて節目の32000ポイントに乗せてスタート。世界的な株高や、世界経済に対する楽観的な見通し、企業の業績期待などを背景に、リスクオンの動きが先行した。ただ、大台達成の一服感もあり、高値警戒感から目先の利益をいったん確定する売りが次第に強まった。前場後半から後場半ばにかけて指数は節目を割り込み、マイナス圏に沈む場面もあった。一方、本土市場で上海総合指数が約2年1カ月ぶりの高値で終えたことや、日本時間の午後4時に発表された中国の2017年の実質国内総生産(GDP、速報値)成長率が市場予想と前年実績をともに上回ったことを好感し、後場後半に指数は再び上向きに転じた。結局、終値ベースでも初めて32000ポインを突破した。
ハンセン指数構成銘柄では、中国本土で条件付き預金準備率の引き下げが実施されることを好感し、中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)など本土銀行株が買われ、上昇をけん引した。フィンテック子会社4社が年内にも分離上場するとの報道を手掛かりに、保険大手の中国平安保険(
02318)が高い。通信キャリアのチャイナ・ユニコム(
00762)、チャイナ・モバイル(
00941)も堅調。半面、スマホ部品メーカーの瑞声科技(
02018)、舜宇光学科技(
02382)が売られたほか、前日に高かった台湾系食品メーカーの中国旺旺(
00151)が反落。アジア生保のAIAグループ(
01299)、自動車メーカーの吉利汽車(
00175)、香港不動産関連のワーフ(
00004)なども安い。
H株では、中信銀行(
00998)、中国郵政儲蓄銀行(
01658)など本土銀行株に加え、アンガン・スチール(
00347)、馬鞍山鋼鉄(
00323)など鉄鋼株、中国交通建設(
01800)などインフラ建設株の上昇が目立った。半面、北京汽車(
01958)、広州汽車集団(
02238)、BYD(
01211)など自動車が総じて安い。中国政府が2020年までに新エネルギー車に対する補助金を撤廃するとの報道が嫌気された。