28日の中国本土株式市場で、上海総合指数は4営業日ぶりに反落。終値は前日比0.56%安の3173.20ポイントだった。上海、深セン両市場の売買代金は概算で3717億400万元。
上海総合指数は終日ほぼマイナス圏を推移した。半ばに一時プラス圏に浮上する場面も見られたが勢いは弱かった。後場入り後に再びマイナス圏に沈むとその後は段階的に下げ幅を広げた。政府当局が保険各社の違法な資金運用についての調査と処罰を強化する方針を示したことを受け、市場心理が悪化した。前日まで3連騰で約2カ月ぶり高値を更新した後で、目先の利益を確定する売りが出やすい環境でもあった。政府系シンクタンクの中国社会科学院が2017年4−6月期の中国の経済成長率が6.8%となり、安定成長を維持するとの見通しを示したが、相場への影響は限られた。
A株市場では、中国人寿保険(
601628)、中国平安保険(
601318)など保険株が総じて売られ、相場の下げを主導した。足元の原油相場の上昇が嫌気され、中国国際航空(
601111)や中国東方航空(
600115)など航空株が軒並み売られ指数を押し下げた。上海汽車集団(
600104)や長城汽車(
601633)など自動車株の一角もさえない。一方、中国民生銀行(
600016)など中堅銀行を中心に銀行株の一角が買われたほか、中国石油メジャーのシノペック(
600028)、鉄鋼大手の宝山鋼鉄(
600019)などがしっかり。深セン成分指数は0.80%安の10451.57ポイント。不動産大手の万科企業が続落し、BYD(
002594)も売られた。
上海B株指数は0.37%安の325.87ポイントと3日ぶりに反落、深センB株指数は0.25%安の1141.49ポイントと続落した。